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シラバス詳細照会

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  • 講義要項やWebシラバスの記載内容は、登録された受講生の人数や理解度に応じて、授業開始後に変更となる可能性があります。

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授業情報

開講年度 2019年度 開講箇所 法学部
科目名
民事訴訟法 I A

担当教員 高田 昌宏
学期曜日時限 春学期  01:火4時限/02:金4時限
科目区分 法律必修訴訟法 配当年次 2年以上 単位数 4
使用教室 01:3-302/02:8-B107 キャンパス 早稲田
科目キー 1200004340 科目クラスコード 01
授業で使用する言語 日本語
  コース・コード LAWB231L
大分野名称 法学
中分野名称 民事法
小分野名称 民事手続法
レベル 中級レベル(発展・応用) 授業形態 講義

シラバス情報

最終更新日時:2019/03/02 10:37:15

授業概要  民事訴訟は、民法等の実体私法の定める権利義務が任意に実現されない場合に、国家機関の力をかりてそれを強制的に実現する手続であり、権利義務関係を確定する「判決手続」と、その確定されたあるべき権利義務関係を現実に実現する「強制執行手続」に大別されます。本講義は、とくに、前者の判決手続を規律する民事訴訟法という法律を対象とします。本講義では、判決手続がどのように規律されているのか、そして、その規律は、どのような原理・原則によって支えられているかを、判決手続のうちの第一審手続を中心に考察します。
授業の到達目標  民事訴訟手続のうちの判決手続(とくに第一審手続)の基礎的理解を得ることを目標とします。具体的には、民事訴訟法の理解に不可欠な基本概念や基本原則の内容を正確に理解したうえで、基本的事例にそれを適用して問題解決をはかることのできる能力を身につけることを目標とします。
事前・事後学習の内容  民事訴訟および民事訴訟法を理解するのは容易ではないので、受講者は、事前の準備として、少なくとも基本となるテキストの、授業で取り扱う部分を各自でよく読んでおくことが必要不可欠です。レジュメをあらかじめ配布する予定ですので、それを事前の準備の際に活用してください。授業の受講後は、授業で取り上げたところを、テキストや参考書を利用して復習することが重要です。
授業計画 第1回 民事訴訟の意義と手続の概要
 民事訴訟制度とは何か、民事訴訟制度は何のためにあるのか(民事訴訟制度の目的)、民事訴訟手続にはどのような特徴があるか、また、手続がどのように進行するか等について考える。

第2回 訴えとその種類
 民事訴訟を開始させる「訴えの提起」について、「訴え」の意義およびその種類について考える。訴えの種類としては、給付の訴え、確認の訴え、形成の訴えといった訴えの3類型のほかに、形式的形成訴訟なども取り上げる。

第3回 訴訟物(訴訟上の請求)①
 民事訴訟の審判対象は、「訴訟物」と呼ばれるが、ここでは、訴訟物とは何か、それはいかにして特定されるかを考える。

第4回 訴訟物(訴訟上の請求)②
 訴訟物とは何かをめぐって学界で展開された「訴訟物論争」を紹介しつつ、訴訟物をどう捉えるべきかを考える。また、各種の訴え類型ごとに何が訴訟物かも検討する。

第5回 訴えの提起とその効果
 訴えの提起は実体法上の効果と訴訟法上の効果を伴う。これら両者を取り上げる。後者については、とくに訴訟係属の発生と、それに伴う重複起訴(二重起訴)禁止効を詳しく検討する。

第6回 裁判所
 訴訟主体の1つである裁判所に関する規律として、裁判権、管轄権、裁判官の除斥・忌避等の制度などを取り上げる。

第7回 当事者確定、当事者能力
 もう1つの訴訟主体である当事者について、当事者の確定の意義と確定基準を検討するとともに、民法上の権利能力に対応する当事者能力を取り上げて、民法と民事訴訟法との関係についても考察を加える。

第8回 訴訟能力、訴訟上の代理
 当事者らが訴訟上の行為を行う際に問題となる訴訟能力および訴訟上の代理を取り上げる。民法などとは異なる訴訟法独自の特徴をもあわせて示す。

第9回 訴訟行為
 訴訟における当事者の様々な行為について、法律行為などの私法上の行為と対比しながら、当事者行為に対する訴訟法の規律の独自性と私法行為との共通性を考察する。

第10回 口頭弁論とその経過
 訴訟における審理の中心的な場である口頭弁論の意義を述べ、そこでの経過の概略を説明する。

第11回 口頭弁論における審理諸原則
 口頭弁論における審理の際にどのような手続原則が妥当するのかを考察し、その根底にある基本的理念の理解に努める。

第12回 口頭弁論の準備
 争点および証拠の整理手続など、口頭弁論における審理の充実・促進のために法が用意する各種の制度を考察するとともに、現在の民事訴訟審理が抱える課題を描写する。

第13回 処分権主義
 訴訟の開始・終了・審判対象の決定について当事者に主導権を認める当事者処分権主義の原則が訴訟にどのように現れるかを考察するとともに、とくにその一内容である「当事者の申立事項と判決事項の一致の原則を、具体例を中心に検討する。

第14回 弁論主義
 訴訟における裁判資料の収集について妥当する弁論主義の原則とその内容を検討する。とくに弁論主義の根拠、妥当範囲(主要事実・間接事実)を中心に考察する。

第15回 裁判所の事案解明
 事案の解明のために裁判所がいかなる役割を果たすかを検討する。とくに、釈明権・釈明義務の制度、弁論主義の対立概念である職権探知主義などを考察対象とする。

第16回 訴訟要件①――当事者適格
 訴訟要件の1つである「当事者適格」を取り上げ、具体的な訴訟においていかなる当事者が訴訟を追行することが許されるかを考察する。その関連で、とくに、各種の訴え類型における当事者適格、第三者の訴訟担当の制度を中心に検討する。

第17回 訴訟要件②――訴えの利益
 当事者適格とともに、訴訟要件として、真に裁判所の実質的判断によって解決すべき事件を選別するのに資する「訴えの利益」を取り上げ、訴えの利益の存否の判断基準を、判例に現れた具体的事例を通じて検討する。

第18回 訴訟要件③――職権調査
 訴訟要件の意義およびその審理のあり方について考察する。訴訟要件の多くは、職権調査事項として特徴づけられているが、そこで問題となる職権調査の概念にも目を向ける。

第19回 証拠・証明一般・裁判上の自白
 裁判の前提となる事実関係を明らかにする上で重要な手がかりとなる「証拠」の概念と、その証拠による「証明」の概念を取り上げるとともに、「証明」の要否を左右する「裁判上の自白」を考察する。

第20回 自由心証主義
 裁判官の事実認定のうえで重要な「自由心証主義」の原則を考察する。また、損害額の認定と自由心証主義との関係、違法収集証拠の証拠能力等も検討する。

第21回 証明責任とその分配
 自由心証主義が尽きたところで働くと言われる「証明責任」の概念とその役割を考えるとともに、その「証明責任」を原告・被告のどちらの当事者が負うかの分配の基準について検討する。

第22回 証拠偏在と証明軽減
 現代の訴訟でしばしば当事者が直面するいわゆる「証拠の構造的偏在」と呼ばれる当事者間の不平等な状況をいかに克服し、権利保護の実現を可能にするかという課題について検討する。

第23回 証拠調べ
 裁判基礎となる事実の存否を明らかにするために実施される証拠調べの手続のうち、主要なもの(書証、証人尋問、鑑定など)を取り上げ、事実認定のための証拠資料がいかなる方法で収集されるか、またそのための手続の基本原理が何かを考察する。

第24回 判決一般
 訴えに対する応答としての判決の意義、種類、その成立過程、判決の様々な効力一般を考察する。

第25回 既判力とその作用
 判決が確定した際に生じる既判力の意義、根拠、その作用と作用場面など、既判力一般を取り上げる。

第26回 既判力の客観的範囲
 確定判決に生じる既判力が判決のどの部分に及ぶのか、原則として判決の結論部分に相当する判決主文の判断にのみ及ぶのか、それとも判決理由中の判断にも及ぶのかについて、学説・判例の展開を手がかりに検討する。

第27回 既判力の主観的範囲
 確定判決の既判力は原告・被告の両当事者にしか及ばないとする既判力の相対性の原則と、その例外として当事者以外に拡張される場合とを考察する。

第28回 その他の判決効
 確定判決等の有するその他の効力(たとえば、反射的効力、執行力など)を考察する。

第29回 判決以外の訴訟の終了
 判決以外の訴訟終了の方法を取り上げる。とくに訴訟上の和解、請求の放棄・認諾、訴えの取下げに関する諸問題を検討する。

第30回 期末試験
教科書  三木浩一=笠井正俊=垣内秀介=菱田雄郷『民事訴訟法〔第3版〕』(有斐閣・2018年)、高橋宏志『民事訴訟法概論』(有斐閣・2016年)、長谷部由起子『民事訴訟法〔新版〕』(岩波書店・2017年)、または山本弘=長谷部由紀子=松下淳一『民事訴訟法〔第3版〕』(有斐閣・2018年)。詳細は、第1回目の授業の際に指示します。
参考文献  中野貞一郎=松浦馨=鈴木正裕編『新民事訴訟法講義〔第3版〕』(有斐閣・2018年)、松本博之=上野泰男『民事訴訟法〔第8版〕』(弘文堂・2015年)、伊藤眞『民事訴訟法〔第6版〕』(有斐閣・2018年)、高橋宏志『重点講義民事訴訟法〔第2版補訂版〕』(有斐閣・2013年)、同『重点講義民事訴訟法〔第2版補訂版〕』(有斐閣・2014年)、高橋宏志=高田裕成=畑瑞穂編『民事訴訟法判例百選〔第5版〕』(有斐閣・2015年)ほか。
成績評価方法
割合 評価基準
試験: 100% 期末試験の結果に基づいて成績評価します。

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