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シラバス詳細照会

シラバス詳細照会

  • 講義要項やWebシラバスの記載内容は、登録された受講生の人数や理解度に応じて、授業開始後に変更となる可能性があります。

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授業情報

開講年度 2019年度 開講箇所 法学部
科目名
商法(保険法)

担当教員 大塚 英明
学期曜日時限 秋学期  01:月2時限/02:火2時限
科目区分 商事関連科目 配当年次 3年以上 単位数 4
使用教室 01:10-204/02:8-411 キャンパス 早稲田
科目キー 1200004660 科目クラスコード 01
授業で使用する言語 日本語
  コース・コード LAWB321L
大分野名称 法学
中分野名称 民事法
小分野名称 商法
レベル 上級レベル 授業形態 講義

シラバス情報

最終更新日時:2018/11/23 10:05:57

副題 射倖契約としての保険契約を考える
授業概要
 保険契約におけるモラルハザード、つまり簡単にいえば、よく事件になる悪辣な「保険金詐欺」は、その国の保険の普及の状態と大きく牽連しているともいえます。
 国民の誰もが、火災・自動車に代表される損害保険商品、さらには入院給付特約の付いた生命保険商品など、家計保険のメリットを正しく認識し、本格的に日常生活における諸々のリスクに対処するようになると、保険はまさに「円熟期」を迎えます。そうなれば、当然のことながらまず保険会社の間では契約獲得のための競争が生じます。ところが、本来保険会社は、契約の引受(アンダーライティング)の段階で、高リスクの契約(平たくいうと、「危ない契約」)を排除しておかなければなりません。「計算外」の高リスクに保険金を支払っていたのでは、技術的な統計計算に基づいて事故率を予測している保険のシステムそのものが成り立たないからです。加えて、保険会社と個々の「高リスク」契約者の間では、「信義誠実の原則」が侵される危険がきわめて高くなります。つまり、そもそも保険契約は「当事者の一方(この場合保険会社)の給付が一定の偶然な出来事をきっかけに行われる」という特性、法律的に言えば「射倖契約」としての特性を有します(世の中には意外に射倖契約は多く、宝くじや競馬・競輪等も射倖契約です)。その種の契約では、給付のきっかけとなる偶然の出来事について当事者間で「フェア」な状態が保たれなければならないからです。もし当事者の一方(保険契約の場合は契約者側)が偶然なはずの出来事の「必然の発生」を知っていたり、さらには自ら発生させてしまったりすれば、もちろんフェアではありませんから。
 ……と、のっけから、ちょっと難しげな話ですね。実は、このように見ると、保険契約は私法上の契約の中でも、とても特殊な性質を持つ契約であることが解ります。しかもそれが、「庶民が普通に締結する契約」として存在するために、この「特殊性」(上のような「難しさ」にも通じます)は、社会的にとても身近なものとして、重要な意味をもちます。この契約の規制のあり方を誤ると、われわれ消費者に大きな混乱が起こることになります。そこでこの授業では、保険契約に内在する法的な特性を探ることによって、保険契約の「あるべき姿」について考えてみようと思います。 
授業の到達目標 民法の契約類型の一つとして、保険契約の本質を明らかにする。
事前・事後学習の内容 授業を必ず聴講し、復習によって徹底的に理解を深める。
授業計画
第1回 射倖契約とは何か?-民法の無関心- *以下、14回までがテーマ1*
第2回 「偶然」とは何か?-計算された偶然?-
第3回 民法130条と信義誠実の原則
第4回 告知義務の正体
第5回 告知で全てに対処できるか?-「詐欺無効」の謎-
第6回 替え玉殺人におけるモラル・ハザード
第7回 故意による事故招致免責と告知制度
第8回 判例の対応とその立法化-特別解約権-
第9回 告知制度による「道徳的危険」の排除とその限界
第10回 間接事実によるモラル・ハザード対応
第11回 モラル・ハザード対応策の多様化
第12回 故意による事故招致免責と「蓋然性説」
第13回 自殺免責の再考-1年経過後は全て保険金を支払うべきか?-
第14回 保険契約が公序良俗に違反?
第15回 損害保険と生命保険の相違 *以下、26回までがテーマ2*
第16回 保険契約は双務有償契約か?
第17回 保険契約の合理性-損害の填補-
第18回 損害填補の徹底-請求権代位-
第19回 損害填補は、私法の大原則?-保険法こそ「正義」?-
第20回 定額給付契約は「博打」か?
第21回 生命保険契約はなぜ定額給付?
第22回 保険金受取人と固有権
第23回 被保険者と「承諾」
第24回 基準としての「自己のためにする自己の生命の保険」
第25回 「他人のためにする」、ないし「他人の生命の」保険の功罪
第26回 商法はパンドラの箱を開けたのか?
第27回 傷害保険契約のジレンマ-伝統的2分類の狭間で- *以下、テーマ3*
第28回 傷害保険契約の特性-事故、偶然性の強調、外来性etc-
第29回 傷害保険契約の法定とその意義
第30回 まとめ-保険契約法の役割とは?- 
教科書 教科書は指定しません。授業を確実に受講して理解を深めてください。
参考文献 参考書としては、山下友信『保険法』(有斐閣)、洲崎・竹濱ほか『保険法』(有斐閣アルマシリーズ)などがあります。
成績評価方法 授業で扱ったテーマについて、教場試験を行います。
備考・関連URL 授業で用いるレジュメ、PPTファイル等の資料は、次のサイトからダウンロードしてください。http://www.f.waseda.jp/w164149

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