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シラバス詳細照会

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  • 講義要項やWebシラバスの記載内容は、登録された受講生の人数や理解度に応じて、授業開始後に変更となる可能性があります。

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授業情報

開講年度 2019年度 開講箇所 教育学部
科目名
複合文化学の建築物IV

担当教員 神尾 達之/福田 育弘/渡邉 芳敬
学期曜日時限 秋学期  木3時限
科目区分 複合文化学科A群 配当年次 1年以上 単位数 2
使用教室 14-102 キャンパス 早稲田
科目キー 1507005040 科目クラスコード 01
授業で使用する言語 日本語
  コース・コード CMFC184L
大分野名称 複合領域
中分野名称 文化(比較文化・ジェンダー論・カルチュラルスタディーズ)
小分野名称 その他
レベル 初級レベル(入門・導入) 授業形態 講義
  オープン科目

シラバス情報

最終更新日時:2019/03/01 16:07:34

副題 自然というトポス ―人工化されていない自然はどこにある?―
授業概要

 【この科目の名称が含む「建築物」というのは、教員が研究によって構築した研究成果をさす比喩的な表現です。いわゆる「建築学」や「建築史」を学ぶ科目ではないので、履修の際には注意してください。】


 ナチュラルメイクって言葉があります。みなさん、これって変だなと思ったことはありませんか。メイクが化粧する、要するに加工するってことなら、ナチュラルはいわば加工以前のはず。加工以前を加工するってどんなこと? 通常、自然と文化は対立的に使われますが、ナチュラルメイクは、いわば知らず知らずのうちにその対立を無効にしてしまっています。そう考えると、この言い方は、なかなかうがったものなのかもしれません。

 純粋な自然なんて、ほんとはないんじゃないの? 自然ってそんなに自然なことなの、自明なことなの? 自然はほんとに文化と対立するの?

 この講義はそんな疑問から発しています。

 逆に、なぜ、ことさらナチュラルがもてはやされるのか、ということを問いかける場でもあります

 ここでは、〈自然の不自然さ〉と〈不自然の自然さ〉をさまざまな観点からあきらかにします。福田は風景、神尾は身体,渡辺はアートに注目して講義をすすめるつもりです。


授業の到達目標 1)複合文化学的なアプローチに慣れる。
2)文化という概念を自明のものとしてではなく、問題としてとらえる。
事前・事後学習の内容  三人の教員はそれぞれ異なった事前・事後学習を設定します。それぞれの教員の初回の授業に説明されます。
授業計画

1. 「自然な風景はなぜ心地よい?― 庭、海と山、旅、そして飲食」(福田)

 私たちは田舎にいって田園風景を見ると心がなごみ、「いやー、やっぱり自然っていいなぁ」と思ってしまいます。でも、なぜでしょうか。自然な風景っていつもそこにあったはずですが、それが風景として意識され評価されだしたのは、そう古いことでも、あらゆる文化に共通のことでもないのです。そんな自然な風景に対するわたしたちの感性のあり方を、ミニチュアな自然である庭を手がかりに、自然な風景の代表ともいうべき海・山、風景を求めた移動ともいうべき旅などから考察し、最後に風景と飲食のかかわりを考察してみたいと思います。

 

2. 「裸体をいじる:《自然》を《文化》する」(神尾)

 裸体を自然な身体とみなし、それが、古来どのように描かれてきたのかをたどります。そうすることで、人間の裸体は性器や色といった少数の変数でしか区別されないのに、なぜこんなにも様々に描かれ、意味づけられてきたのかを考えます。しっかり授業を聞いてくださった方ならば、少なくとも次の二つの命題が理解できるようになることをお約束します:(1)美的対象としての人間の身体は、古代ギリシアにおいては神的な理想を体現し、キリスト教の誕生以降はプラスとマイナスの両極で価値付けられ、21世紀には不気味なものとなる。(2)自然な身体は表象のメディアと加工のテクノロジーによって、耕される、つまり《文化》される。

 

3. 「不自然の極としての自然――絵画・建築・文楽・歌舞伎」(渡辺)

 ゴッホとゴーギャンは地上の楽園を求めて南下しました。ガウディとル・コルビュジエは、一見正反対の建築を作りながら、ともに自然を範としました。他方、ディズニーは徹底的に自然を排除しようとしました。さらに文楽人形、女方、男役といった日本の伝統芸能の世界ほど,不自然な世界はありません。近松門左衛門はそれを「虚実皮膜」といい、ある歌舞伎役者は「芸あっての自然体」といいました。現実や自然は、虚構や人工を通してはじめて発見されるものの異名かもしれません。とはいえ、最大の問題は、われわれが自然の死を生きているにもかかわらず、なぜ自然を問題にし、推奨するのかということです。



[第 1回]ガイダンス(全教員)

[第 2回](福田)庭ってなに? 自然のなかの人間、人間のなかの自然

[第 3回](福田)自然を自然にするのはだれ? 自然が風景になるとき

[第 4回](福田)旅から観光へ風景をめぐる欲望の移動

[第 5回](福田)美しい風景と美味しい飲食との微妙な関係 美味しい食べ物を生むのは美しい風景?

[第 6回](神尾)彫刻と絵画にあらわれた裸体

[第 7回](神尾)写された裸体

[第 8回](神尾)裸体になろう

[第 9回](神尾)《自然》な身体は二重に《文化》される

[第10回](渡辺)人工と自然1 〜楽園幻想

[第11回](渡辺)人工と自然2 〜自然の楽園

[第12回](渡辺)人工の自然1 〜人工の楽園

[第13回](渡辺)人工の自然2 〜自然体

[第14回]プレ・シンポジウム:学生によるグループ・ディスカッション(全教員)

[第15回]シンポジウム(全教員)

教科書 ありません。
参考文献 適宜プリント等で紹介します。
成績評価方法
割合 評価基準
レポート: 40% 三人の教員の内の一人を選び、レポートを一つ提出してください。レポートの満点は40点です。
平常点評価: 60% 三人の教員がそれぞれ20点を満点とする《担当教員点》を付けます。これを合算して60点満点の平常点を算出します。
備考・関連URL 1) 《レポート点》と3つの《担当教員点》、計4つの点数のうち、ひとつでも0点があった場合、単位取得はできません。
2) 履修に際してのミスマッチを避けるために、「関連資料」として挙げた2017年度の授業評価をぜひご覧ください(このシラバスを入力している時点では2018年度の授業評価を入手できていません)。

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