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シラバス詳細照会

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  • 講義要項やWebシラバスの記載内容は、登録された受講生の人数や理解度に応じて、授業開始後に変更となる可能性があります。

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授業情報

開講年度 2018年度 開講箇所 文化構想学部
科目名
翻訳とその諸問題

2-1_【文構・文学_合併】

担当教員 南平 かおり
学期曜日時限 秋学期  金5時限
科目区分 講義 配当年次 1年以上 単位数 2
使用教室 32-325 キャンパス 戸山
科目キー 2321520008 科目クラスコード 01
授業で使用する言語 日本語
  コース・コード CMFC111L
大分野名称 複合領域
中分野名称 文化(比較文化・ジェンダー論・カルチュラルスタディーズ)
小分野名称 比較文化
レベル 初級レベル(入門・導入) 授業形態 講義
  オープン科目

シラバス情報

最終更新日時:2018/03/01 16:55:23

副題 日本児童文学界における外国文学作品(主にロシア文学)の翻訳をめぐって
授業概要  本授業では、「日本児童文学界における外国文学翻訳作品」の諸問題について取り上げる。
 日本の児童文学界の中で「翻訳」をめぐる問題は大変重要であり、検討すべき要素をはらんでいる。
 大正7(1918)年の「赤い鳥」誌誕生から、昭和25(1950)年に日本の児童文学の世界に新風を巻き起こした「岩波少年文庫」創刊までの時期を中心に、「翻訳」の在り方の歴史を辿る。「原語からの直接訳でなければならないのか」、「抄訳ではなく完訳であるべきなのか」、さらには「訳者による再話は許されるのか」という大きな問題について、様々な角度から検討していく。具体的には、主だった翻訳者を取り上げ、その翻訳方法について考察しながら、授業を進めていく。
 この授業では、特にロシア文学作品を例にとって学んでいくが、折に触れ他の外国作品についても取り上げる。
 児童向けの翻訳の場合は、漢字の使い方や、言葉の言い回しなど大人向けの翻訳とは違った心遣いが必要になってくる。「花」を「お花」といえば、児童文学になるわけではない。
 児童文学についての知識も学びながら、「翻訳」における様々な問題についてじっくり考えていきたい。
 また受講者間での意見交換の機会をもつため、「ワールドカフェ」形式の討論会を2回行う。
 さらに、毎回希望した受講生に授業に関する発表(5分~10分程度)を行ってもらう。
授業の到達目標  「日本児童文学界におけるロシア文学の移入の歴史」を理解した上で、外国児童文学作品の「翻訳の在り方」について自らの視点で捉え直し、各々の研究テーマに応用できることを目指す。
事前・事後学習の内容  毎回、次週の授業で取り上げるテーマの関連書籍を紹介するので、学習した上で授業に臨んでいただきたい。
授業計画
1:
第1回
オリエンテーション(本講義の目的と概要)
本講義の目的と概要について説明する。
2:
第2回
ロシア民話「おおきなかぶ」の翻訳をめぐってⅠ
日本児童文学史における「翻訳」の在り方を探る前に、導入として、現在でも子どもたちに絶大な人気のあるロシア民話「おおきなかぶ」を取り上げ、その翻訳の歴史について学ぶ。
3:
第3回
ロシア民話「おおきなかぶ」の翻訳をめぐってⅡ
引き続き「おおきなかぶ」を取り上げ、複数の翻訳者による「翻訳」の違いについて検討する。
1980年代にこの作品をめぐって起こった教科書問題についても取り上げる。
4:
第4回
日本児童文学界におけるロシア文学作品の翻訳の諸問題~翻訳者の歴史 楠山正雄の場合①~
1960年代の完訳論争が巻き起こる以前は、ロシア文学作品を児童向けに翻訳した人たちは、「ロシア語を専門としない児童文学者」と「児童文学を専門としないロシア文学者」の二系統に大別できる。「ロシア語を専門としない児童文学者」たちのグループの一人として、児童文学者である楠山正雄(1884-1950)の翻訳作品を取り上げる。イソップやアンデルセンの再話をする傍ら、ロシアの象徴派の詩人であり作家のソログープの作品を、初めて児童向けに翻訳し「赤い鳥」誌に発表した。ロシア語を専門としない児童文学者の翻訳の在り方に迫る。
5:
第5回
日本児童文学界におけるロシア文学作品の翻訳の諸問題~翻訳者の歴史 楠山正雄の場合②~
引き続き楠山正雄の翻訳作品を検討し、当時の翻訳に対する姿勢について考える。
6:
第6回
日本児童文学界におけるロシア文学作品の翻訳の諸問題~翻訳者の歴史 浜田広介の場合①~
「泣いたあかおに」や「むく鳥の夢」で知られる童話作家浜田広介(1893~1973)は、創作活動と並行して、外国文学作品を積極的に児童に向けて翻訳し、発表した。浜田も、楠山堂同様、「ロシア語を専門としない児童文学者」のグループに入る。
浜田が取り組んだ「トルストイの童話」の翻訳作品を中心に、彼の翻訳に対する姿勢を探る。
7:
第7回
日本児童文学界におけるロシア文学作品の翻訳の諸問題~翻訳者の歴史 浜田広介の場合②
引き続き、浜田広介の翻訳作品について検討する。
第4回、第5回で取り上げた楠山正雄も浜田広介も早稲田大学英文科の出身である。実は、彼らと同時代に、児童向けにロシア文学の作品を翻訳した人たちの中には、同大英文科出身者が数多くいる。当時の英文科におけるロシア文学研究の在り方についても触れたい。
8:
第8回
日本児童文学界におけるロシア文学作品の翻訳の諸問題~翻訳者の歴史 昇曙夢・中村白葉の場合
「児童文学を専門としないロシア文学者」グループから昇曙夢(1878~1958)と中村白葉(1890~1974)を取り上げ、彼らの児童向けの翻訳作品について検討する。
昇曙夢によって翻訳・紹介されたロシアの作家ソログープの作品は、大人のみならず児童をも読者として取り込んだ。日本の児童文学界に拡がったソログープ熱を考察する.
9:
第9回
日本児童文学界におけるロシア文学作品の翻訳の諸問題~岩波少年文庫と湯浅芳子~
マルシャーク作の『森は生きている』の翻訳者と知られる湯浅芳子は、チェーホフの戯曲の翻訳でも高く評価された。現在も、彼女の名を冠した演劇賞がある。ロシア語を習得している湯浅は上記の作品以外にも、同時代のロシアの作家による文学作品を児童向けに多数翻訳している。「森は生きている」は岩波少年文庫の一冊として出版された。1950年に創刊された「岩波少年文庫」は、これまでの日本における児童文学の翻訳作品の在り方に一石を投じる。「完場」、そして「原語からの直接訳」を目指す「岩波少年文庫」の翻訳に対する姿勢を、湯浅の仕事を通して検討していく。
10:
第10回
ワールドカフェ形式の討論会Ⅰ(議題はこれまで学習してきたテーマの中から選択)
11:
第11回
日本児童文学界におけるロシア文学作品の翻訳の諸問題~岩波少年文庫における翻訳とその諸問題
岩波少年文庫における翻訳作品の在り方について、引き続き検討する。
12:
第12回
日本児童文学界におけるロシア文学作品の翻訳の諸問題~完訳主義をめぐって~
1960年代に「日本児童文学界」に巻き起こった「完訳論争」について考察する。
13:
第13回
日本児童文学界におけるロシア文学作品の翻訳の諸問題~固有名詞の訳し方から~
外国文学の翻訳作品の登場人物の名前の表記について考える。さらに、タイトルの訳し方についても検討する。
14:
第14回
ワールドカフェ形式の討論会Ⅱ(あらためて「日本児童文学界における外国文学作品の翻訳とその諸問題」について討論する)
15:
第15回
現代の日本児童文学界における翻訳事情
日本児童文学における英・仏・独・露の児童文学作品の現在の翻訳事情を考察する。
教科書  授業の中で指示します。
 こちらで用意した資料を配布します。
参考文献  01)鳥越信『日本児童文学史年表』(明治書院、1975から1976)
 02)猪熊葉子他編『日本児童文学史の展開』(明治書院、1973)
 03)宮川武郎『現代児童文学の語るもの』(日本放送出版協会、1996)
 04)鳥越信他著『初めて学ぶ日本児童文学史』(ミネルヴァ書房、2001)
 上記の参考文献以外にも、授業中に適宜紹介します。
 授業中に適宜指示します。
成績評価方法
割合 評価基準
試験: 0%  
レポート: 60%  課題は第7回の授業で提示します。授業の内容をしっかり理解した上で、独自の視点から論を展開してください。
平常点評価: 40%  毎回の授業で考えたことを感想シートに書いて、提出していただきます。授業への積極的な参加を期待します。
その他: 0%  

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