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シラバス詳細照会

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授業情報

開講年度 2018年度 開講箇所 文化構想学部
科目名
異文化の伝播と受容

2-1_【文構・文学_合併】

担当教員 楢山 満照
学期曜日時限 春学期  木4時限
科目区分 講義 配当年次 1年以上 単位数 2
使用教室 36-581 キャンパス 戸山
科目キー 2321520028 科目クラスコード 01
授業で使用する言語 日本語
  コース・コード CMFC111L
大分野名称 複合領域
中分野名称 文化(比較文化・ジェンダー論・カルチュラルスタディーズ)
小分野名称 比較文化
レベル 初級レベル(入門・導入) 授業形態 講義
  コース・コード CMFE181L
大分野名称 複合領域
中分野名称 表現(美術/映像/演劇/音楽/芸能/文学/メディア論)
小分野名称 その他
レベル 初級レベル(入門・導入) 授業形態 講義
  コース・コード ARTV181L
大分野名称 芸術/美術
中分野名称 その他 芸術/美術
小分野名称 その他
レベル 初級レベル(入門・導入) 授業形態 講義
  オープン科目

シラバス情報

最終更新日時:2018/03/01 16:55:23

副題 グローバル化と東アジア美術コレクションの形成
授業概要  アメリカやヨーロッパで美術館に立ち寄ると、思いもよらず日本や中国の美術品の充実したコレクションを目にする、ということがあります。こうしたコレクションの核となる作品の多くは19世紀後半から20世紀初頭にかけて蒐集されたもので、その背景には、東アジアを取り巻いていた緊迫した政治情勢のほか、運輸システムと情報ネットワークのグローバル化がありました。ただし、オリエンタルでエキゾチックなものを求める欧米人の蒐集欲を、図像と漢字から構成されるシンボリックな東アジアの美術品が満たしていた、と単純に解釈することはできません。というのも、興味深いことに、同じ時期にここ日本でも、自国の文化の母胎である中国の美術品をコレクションする現象がみられたからです。
 とすると、東アジアの美術品の伝播は世界規模でおこなわれていたことになり、それをコレクションすることは何を目的とした行為であったのか、とりわけ、中国の伝統を受容してそれを理解することは何を意味していたのでしょうか。さらに、文化の基盤が異なる欧米と日本とでは、コレクションの内容と形成過程、そして思惑に違いがあったと想定されます。
 東洋や西洋といった各文化圏の枠組みが曖昧になり、世界の距離が目まぐるしい速さで縮まってきている昨今、過去に世界規模で起きた東アジア美術コレクションの形成過程をグローバル化という視点から分析することは、多様な文化が複合的に重なり合い構成される現代の文化をあらためて考え直すためのひとつの題材になるはずです。
授業の到達目標  本科目では、まず全体の内容に関わるガイダンスとして、初回に中国皇帝コレクションの概要とその流転の経緯について説明します。2回目以降は、毎回トピックを設けて、中国の伝統文化と異文化の接触、そして美術品の異文化圏への伝播の具体例を提示します。その後、世界各地にある「中国美術の殿堂」といわれるような美術館を特集し、そのコレクションの形成過程を比較検討していきます。
 全体を通して、東アジアの美術品というローカルな文化遺産が巻き起こしたグローバルな展開を知り、自分の身近にもある異文化の接点に気づくことを目指します。
事前・事後学習の内容  受講生は自身の興味に偏らず、美術や中国に対する先入観を捨てて毎回の授業に臨むこと。もうひとつは、たとえ美術全般に興味がもてなくても、積極的に各地の美術館で開催されている展覧会に足を運ぶこと。中国や日本の美術に関連する展覧会でなくても構いません。西洋美術や現代アートの展覧会であっても、その場が異文化の接点であることを意識すれば、初めて気付かされる点もきっとあるはずです。
授業計画
1:
第1回 ガイダンス
本科目の目的、進め方のほか、本科目の話題の核となる中国歴代皇帝の故宮コレクションの概要について説明します。
2:
第2回 中国の知識人にとっての「書」
中国美術における書の優位性に着目しながら、西洋の伝統的な芸術観との比較をおこないます。
3:
第3回 中国美術とハンコの関係
名品といわれるような中国美術の作品には、なぜあんなにも沢山のハンコが捺されているのか。中国美術を取り巻いてきた歴史的状況とハンコとの関連について説明します。
4:
第4回 徽宗と乾隆帝
芸術をこよなく愛した二人の皇帝、徽宗(在位1100~1125)と乾隆帝(在位1735~1795)。この二人の思惑を分析しながら、中国における芸術と政治の接点について検討します。
5:
第5回 シノワズリーと中国の洋風画
17世紀から19世紀にヨーロッパで流行したシノワズリー(中国趣味)。そして、同じ時期に中国国内で制作された洋風画。双方の表現を比較検討しながら、オリエンタルさやエキゾチシズムとは何かについて考えていきます。
6:
第6回 東山御物と数寄(すき)
室町時代に足利将軍家が蒐集した中国伝来の唐物(からもの)を東山御物といいます。この回では、東山御物の内容を確認しながら、何を目的として、どのような基準でこのコレクションが形成されたのか、その経緯についてみていきます。
7:
第7回 東山御物の政治的作用
前回の内容を引き継ぎ、この回では、東山御物を題材として、日本における芸術と政治の接点について検討します。
8:
第8回 「わび・さび」と日本の茶器
「わび・さび」といえば、古びていて、それでいて渋みのある閑寂の趣のこと。日本の茶道で重んじられる表現美ですが、そのルーツはどこに求められるのか。この回では、交易品として珍重されてきた茶器を題材として、各文化圏にみる芸術観の差異とその変容について説明します。
9:
第9回 日本刀の美学
武士の魂、あるいは武士道の象徴ともいわれる日本刀。極めて殺傷能力の高い実用の兵器でありながら、一面においては装身具という意味合いもあり、高度な金工技術が駆使された芸術品として、世界規模でマーケットが確立されています。さらに昨今は、その冴え渡る妖しさに魅入られる若者が続出し、オンラインゲームの影響もあって空前の日本刀ブームだとか。この回では、日本刀をめぐる物語や逸話を紹介しながら、日本刀がグローバルな展開をみせるに至った要因について考えていきます。
10:
第10回 欧米における東アジア美術コレクションの形成 その1
中国歴代皇帝の故宮コレクションがマーケットに流出し、その一部が欧米にわたるまでの経緯について、美術商の動向に着目しながら説明します。
11:
第11回 欧米における東アジア美術コレクションの形成 その2
ボストン美術館のコレクションの形成過程と、岡倉天心の活動についてみていきます。
12:
第12回 欧米における東アジア美術コレクションの形成 その3
フリーア美術館と大英博物館のコレクションの形成過程についてみていきます。
13:
第13回 日本の実業家によるプライベートコレクションの形成 その1
明治から昭和にかけて、日本でも多くの実業家たちが東洋の至宝を蒐集することに心血を注ぎました。この回では、三井財閥の益田孝(鈍翁)、三菱財閥の岩崎彌之助、住友財閥の住友春翠などの活動を紹介しながら、文化人にとって美術コレクションをもつことは何を意味していたのかを考えていきます。
14:
第14回 日本の実業家によるプライベートコレクションの形成 その2
前回の内容を引き継ぎ、日本の実業家によるプライベートコレクションについてみていきます。この回では、根津嘉一郎、出光佐三、藤田傳三郎などの東洋美術コレクションを紹介しながら、比較の対象として松方幸次郎によるフランス美術コレクション(松方コレクション)をあげ、日本における「美術鎖国的意識」について検討していきます。
15:
第15回 理解度の確認
授業時間中にテストを実施し、理解度の確認をおこないます。あわせて解説もおこないます。
教科書  特になし。毎回プリントを配布し、講義はパワーポイントを用いて進めます。
参考文献  毎回適時提示します。
成績評価方法
割合 評価基準
試験: 60%  最終回に理解度の確認をおこないます。東アジア美術というローカルな文化遺産にみるグローバルな展開を具体的に理解し、自分の身近にもある異文化の接点について、自身の見解を明確に述べることができているかをみます。
レポート: 0%  なし。
平常点評価: 40%  出席および授業への主体的な参加。ここでいう主体的な参加とは、適宜提出してもらうリアクションペーパー(ミニレポート)のこと。
その他: 0%  なし。

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