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シラバス詳細照会

シラバス詳細照会

  • 講義要項やWebシラバスの記載内容は、登録された受講生の人数や理解度に応じて、授業開始後に変更となる可能性があります。

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授業情報

開講年度 2018年度 開講箇所 文化構想学部
科目名
複合文化論系演習(国民文学から世界文学へ)

担当教員 柿谷 浩一
学期曜日時限 秋学期  金6時限
科目区分 専門演習(複合) 配当年次 2年以上 単位数 2
使用教室 33-439 キャンパス 戸山
科目キー 2331521005 科目クラスコード 01
授業で使用する言語 日本語
  コース・コード CMFC281S
大分野名称 複合領域
中分野名称 文化(比較文化・ジェンダー論・カルチュラルスタディーズ)
小分野名称 その他
レベル 中級レベル(発展・応用) 授業形態 演習/ゼミ

シラバス情報

最終更新日時:2018/09/19 14:52:23

副題 J-POP/邦ロックと「Bob Dylan」の対話 ―浜田省吾・佐野元春のポエジーに向かって
授業概要  「どれだけ歩いたら、人として認めてもらえるのだろう」
 「いくつの海を越えたら、白い鳩は砂地で安らげるのか」
 「友よ、その答えは風に吹かれている」
 「答えは風に吹かれている」

 これは、テレビドラマ『愛という名のもとに』(1992、フジテレビ)の中で、鈴木保奈美・唐沢寿明・江口洋介演じる主人公たちが交わす重要な台詞です。言うまでもなく、これはボブ・ディランの有名曲『風にふかれて(Blowin' in the Wind)』の一節を参照したものです。このドラマがディランの詞を入れたのには、明確な理由と経緯がありました。それはミュージシャン・浜田省吾。このドラマは、彼が主題歌を担当したばかりでなく、随所に彼の代表曲が使われ、回やシーンのモチーフも様々な楽曲とつながりを持っていました。それは言うならば、浜田省吾の「音楽(曲)」を基盤にした、「ハマショー×ドラマ」の結晶的作品のようなものでした。そこに、なぜディランが引かれたかといえば、それが浜田省吾とその音楽の根源のひとつであるために他なりません。ディランとの《接続》は、彼の出発から強調されていました。デビュー曲『路地裏の少年』の歌詞に「風にふかれて」を登場させ、これを所収した1stアルバム『生まれたところを遠く離れて』の裏ジャケットには『The Freewheelin' Bob Dylan』と同じ、彼女と仲睦まじく歩く写真を用いた演出などは有名です。
 ボブ・ディランがノーベル文学賞を受賞し、文字通り「世界文学」として評価を受けたいま、その音楽から小さくない影響を受けながら進展してきたJ-POP(ないし日本の邦ロック)を、ディランとの関わりの中で肯定的に捉え返し、そこから見えてくるものを改めて検証してみたいと思うのです。「影響」関係の発見や確認も重要ですが、過度にこの用語=概念にとらわれたくはありません。「影響」というよりは、むしろディランとの「対話」「葛藤」とも言うべき事象や要素――ディランを相手にして“自分(たち)”は何を歌っていくべきか、どのような詞を書こうとしたか――を、日本の音楽史から抽出してみます。
 と言っても、ディランに影響を受けたアーティストやシンガーの数は多く、それらすべてを射程にするのは困難です。そこで本演習では、80年代以降の「邦ロック」との連関を主軸にすえる意味でも、授業の前半(7回)を浜田省吾、後半(7回)を佐野元春に対象を絞って検証を行うことにします。最終的に、ディランをキーワードに、別々の手法とスタイルで日本の音楽シーンを切り拓いてきた二人のミュージシャンの繋がりも浮き彫りになれば面白い。ですが、まずは各々のディランとの対峙や接点をつぶさに確認、検討していくところから始めましょう。音楽性の側面よりは、できるだけ「言葉=詞」の問題に比重を置いた考察・議論を目指したいと考えています。“現代のいま”ディランという視点で再検証する意味を噛みしめ、確認しながら――。

 【授業の具体的な進め方】

 ・受講人数にもよりますが、概論を含む「講義」を導入部とし、その後は「発表+ディスカッション」の形式をとります。(受講者の関心や知識に応じて、導入講義の回数を増やしたり、これに相当する報告を交えたり、柔軟にスタートしていきます)
 ・発表は1人「30分」の個人発表。それを受けて、毎回、受講者全員でディスカッションを行います。
 ・発表については、対象のミュージシャンの一方を選んでもらいます。それ以上の内容的な制限はあまり設けず、自由にしたいと思いますが、記した問題意識を踏まえていること、また本演習のテーマに掲げられている《文学》、あるいは《文学》的なものに少しでも触れる内容を条件にします。(必要なこともありますが)アーティストの解説であったり、証言や言及の紹介に終始するのではなく、ディランをキーに二人の詞(ソングライティング)を日本語(詞)の言語表現や異文化接触といった「複合文化論系」らしい問題として検討してほしいと願います。
 ・講義回以外は、私もディスカッションの参加者のひとりです。日本文学・文化、ポップカルチャーの観点から発表に対してコメント等はもちろんしますが、それ以降は「先生」というよりは、一緒に考える「仲間」でありたいというのが願いです。活発に、対等に、対話をし合えたら素敵じゃないですか。
 ・先の講義『現代文化概論1 J-POPの文化学』の対話・議論篇のような教室になれば、とも思っています。
授業の到達目標  世界的評価をうける表現(者)と、国内作品との繋がりを学術的に検証できる。
 「(国民/世界)文学」という概念を拡張する感性を磨く。
授業計画
1:
第1回
オリエンテーション+導入講義: 【概論・浜田省吾の音楽】
2:
第2回
ドラマ『愛という名のもとに』の“音楽(主題歌+劇伴)”を分析する① or  個人発表
3:
第3回
ドラマ『愛という名のもとに』の“音楽(主題歌+劇伴)”を分析する② or 個人発表
4:
第4回
個人発表(①ターン)
5:
第5回
個人発表(②ターン)
6:
第6回
個人発表(③ターン)
7:
第7回
個人発表(④ターン)
8:
第8回
導入講義:【概論:佐野元春の音楽】
9:
第9回
“(歌)詞”の中のBob Dylanの影響を考える① or 個人発表
10:
第10回
“(歌)詞”の中のBob Dylanの影響を考える② or 個人発表
11:
第11回
個人発表(⑤ターン)
12:
第12回
個人発表(⑥ターン)
13:
第13回
個人発表(⑦ターン)
14:
第14回
個人発表(⑧ターン)
15:
第15回
まとめ+打ち上げ
教科書  なし。
参考文献  適宜、指示します。
成績評価方法
割合 評価基準
試験: 0%  なし。
レポート: 0%  なし。
平常点評価: 100%  1回以上の個人発表と、毎回のディスカッションにしっかり取り組んでいるか。
その他: 0%  なし。
備考・関連URL  ・毎回のディスカッションへの参加をもって、出席とします。その回の、ミニ講義または他の人の発表に積極的に反応し、「声」を発して下さい。
 (例年、最初はなかなか全員の声は出ませんでした。気持ちはよく分かります。私の方でも教室・雰囲気作りに工夫を凝らします。実際、これまでも、次第に授業時間が足りないぐらい活発な議論になっていきました。今年もそうした「無理のない、楽しい、充実したディスカッションの場」を目指したいと思っています)
 ・平常点100%ですので、欠席は単位に影響してきます。どうにも出られない時は、しっかりと礼節とルールを守り、事前に連絡をすること。
 ・発表内容が充実していないと判断した場合には、やり直しを指示することもあります(これまではいませんでしたが)。だからといって、凝り固まって悪い意味での「ちゃんと」したレジュメをきって、発表しなければ、と窮屈になることはありません。むしろ、ディスカッションの土台やきっかけを提供するような発表や報告が望まれます。

 ☆受講者数や学生の関心、授業の展開、さらには2018年のカルチャーシーンの動向によって、内容や計画の一部を変更する場合があります。予め了解のうえ、履修して下さい。

 ●受講者数が多数ではない見込みなので、柔軟な形で授業を組み立てられたらと思っています 【追記】

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