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シラバス詳細照会

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  • 講義要項やWebシラバスの記載内容は、登録された受講生の人数や理解度に応じて、授業開始後に変更となる可能性があります。

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授業情報

開講年度 2016年度 開講箇所 文学部
科目名
ウィーン文化論

4-2_【文学・文構・一文・二文_合併】

担当教員 藤井 明彦 他/荒又 雄介/飯田 道子/高橋 順一/松下 ゆう子
学期曜日時限 春学期  火3時限
科目区分 講義 配当年次 1年以上 単位数 2
使用教室 38-AV キャンパス 戸山
科目キー 2421700005 科目クラスコード 01
授業で使用する言語 日本語
  コース・コード LITG181L
大分野名称 文学
中分野名称 ドイツ文学
小分野名称 その他
レベル 初級レベル(入門・導入) 授業形態 講義
  オープン科目

シラバス情報

最終更新日時:2016/03/29 11:49:50

授業概要  魅力的でいてどこか冷たく、華やかでいて死の臭いのする街、中欧の土の匂いとカフェの甘い香り、永遠に「昨日の世界」であるような保守性とそれを鋭く切り裂く革新性。このように様々な顔を持つ都市ウィーンの文学・美術・音楽・建築・思想・映画に関して、早稲田の内外の専門家が講義を行う、【ドイツ語ドイツ文学コース主催】の総合講座的科目です。
 ●ウィーンと言えば、まず音楽。国立歌劇場、フォルクスオーパー、アン・デァ・ウィーン劇場、ムジークフェライン、コンツェルトハウスの今晩のプログラムは何?こういったそれぞれ個性的な音楽会場を紹介すると同時に、大衆音楽であるシュランメルやウィーン小歌の響きにも聴き入ります。●次はウィーンの景観を読み解く試み。異種の建築物、時には水と油のような建物が隣り合っている中心部の広場、観光客には人気があるものの一種のまがい物とも言えるリング大通りの公共建築群を考察した後で、郊外にある運河の水門や火葬場・墓地にも足を延ばします。●ドイツの哲学者、社会学者テオドール・W・アドルノは学位論文を書いた後,新ウィーン楽派のアルバン・ベルクのもとで作曲を学ぶために1925年にウィーンに渡ります。アドルノの仕事は常に音楽と思想の両輪からなっていました。「ウィーンのアドルノ」というテーマで思想と音楽の結び付きを探ります。●19世紀末のウィーンでは「若きウィーン」と呼ばれる作家グループが活躍しました。ホーフマンスタールとシュニッツラーが代表的な作家ですが、彼らが繰り返し描いた繊細で行動力のない人物は,彼らの似姿でもあったに違いありません。しかしその一方で,色事師カサノヴァが登場する舞台作品も数多く書かれています。文学の分野ではこの一見矛盾する両者の関係を分析します。●美術の分野では,豪奢でありながら退廃の翳りをおびた世紀末ウィーンの美術を紹介します。19世紀前半からの前史をふまえて、クリムト、シーレ、ココシュカらによって華々しく展開された世紀末美術の光と影をできるだけ多くの作品に即して見ていきます。●ウィーンは多くの国の映像作家によって映画化されてきました。華やかな文化の中心として,戦争の爪痕を残す敗戦国の街として,多民族の交わる中欧の街として。現在のウィーンのリアルな姿も映像は切り取っています。映画の分野では,様々な時代の様々な国の映像作家の作品をみながら、ウィーンがどのように表象されてきたのかを考察します。
 このように内容は盛り沢山です。詳しくはWeb上の「授業計画」を参照して下さい。
授業の到達目標  世界的な文化都市ウィーンについての洞察を深める。
授業計画
1:
第1回:ウィーンの音楽の魅力(1) (藤井明彦)
ウィーンといえばまず「音楽」。1回目の講義は新年恒例のニューイヤー・コンサートのベスト・オブですが,今回は少し趣向を変えて,同じ曲でも指揮者によってどのくらい異なった演奏になるのかをDVDで見比べ・聴き比べます。取り上げる曲は「人生を楽しめ」(ボスコフスキー vs. プレートル),「オーストリアの村つばめ」(アーノンクール vs. クライバー),「美しき青きドナウ」(小澤 vs. クライバー),「モダンな女」(メータ vs. マゼール)などです。
2:
第2回:ウィーンの音楽の魅力(2) (藤井明彦)
ウィーンでは一晩に幾つものホールや劇場で上演が行われています。見たい・聴きたい演目がかち合って迷うこともしばしば。2回目はオペラの殿堂である国立歌劇場,親しみやすいフォルクスオーパー,先進的なアン・デァ・ウィーン劇場での上演(エリーザベト!)をピックアップして鑑賞します。その後は街中のカフェーに立ち寄って大衆音楽であるシュランメルやウィーンの小歌の響きにも聴き入ります。
3:
第3回:ウィーンの景観を読み解く (藤井明彦)
大聖堂とポストモダン建築のハースハウスが近接するシュテファン広場、ハプスブルク家の王宮とのっぺら坊というあだ名のあるロースハウスが対峙するミヒャエル広場、仰々しいカール教会と華奢な旧市電駅舎が同居するカール広場、このウィーンの街中にある3つの広場を中心にウィーンの景観を読み解きます。
4:
第4回:ウィーンのアドルノ(1) (高橋順一)
アドルノはフランクフルト大学で哲学の学位論文を書いた後、1925年ウィーンへ赴き新ウィーン楽派の作曲家アルバン・ベルクのもとで作曲法を学ぶ。ベルクの師シェーンベルクの創設した新ウィーン楽派の無調及び十二音音楽こそがアドルノの音楽活動の中心だった。興味深いことにアドルノはシェーンベルクの起源をベートーヴェンの晩年様式に求める。一回目はこの話をする。
5:
第5回:ウィーンのアドルノ(2) (高橋順一)
アドルノがついたベルクはその師シェーンベルク、僚友ウェーベルンとともに無調音楽から十二音音楽へと向かった新ウィーン楽派の音楽家だった。アドルノはその影響を受けて新ウィーン楽派の一員として活動することになる。二回目はこの新ウィーン楽派の音楽について話す。
6:
第6回:ウィーンのアドルノ(3) (高橋順一)
アドルノの仕事は常に音楽と思想の両輪からなっていた。1969年に亡くなるまでの特異な音楽思想家としてのアドルノの仕事を、とくにウィーンとのつながりに留意しながら概括する。
7:
第7回:「アナトール序曲」 ―老いた帝国の若者たち (荒又雄介)
19世紀末,ウィーンでは「若きウィーン」と呼ばれる作家グループが活躍した。フーゴ・フォン・ホーフマンスタールとアルトゥール・シュニッツラーが代表的な作家として知られている。反逆の身ぶりを示すことなく,しかもモダンであることを目指した彼らの青春期の作家活動を紹介する。
8:
第8回:外界を持たない修業時代 ―アンドリアンとその周辺 (荒又雄介)
レオポルト・アンドリアンの『認識の庭』は、主人公エルヴィンの人生遍歴をテーマにしている。しかし、そこに『ヴィルヘルム・マイスター』に見られるような事件や葛藤、挫折や成長が描かれることはない。「認識」なるものを追いかけ続けるエルヴィンは、ついに「認識することなく死ぬ」のであるが、この「認識」とは一体何なのか。作中に明瞭に定義されないこの概念について考える。
9:
第9回:「数奇者と歌姫」 ―ウィーンの文学とヴェネツィアの山師 (荒又雄介)
「若きウィーン」の作家たちは繊細で行動力のない人物を繰り返し描いた。人生の傍観者として批判されるこれらの人物は,彼らの似姿でもあったに違いない。アンドリアンのエルヴィンがその代表例の一つである。しかし,他方で色事師カサノヴァが登場する舞台作品も数多く書かれている。一見矛盾する両者の関係を分析する。
10:
第10回:世紀末ウィーンの美術(1) (松下ゆう子)
19世紀末から20世紀初頭にかけてのウィーンでは、退廃の翳りをおびた豪奢な文化が花開いていた。絵画の分野でも、クリムト、シーレ、ココシュカをはじめ、今なお世界に知られる画家たちを輩出するなど、パリを中心とする近代絵画史とは一線を画した美術の流れ見て取ることができる。その世紀末にいたるまでの前史を19世紀前半から半ば過ぎまでの間に活躍した美術家たちの作品にたどる。
11:
第11回:世紀末ウィーンの美術(2) (松下ゆう子)
19世紀後半を迎えるとハプスブルク家の「帝都」ウィーンは、リングシュトラーセを中心に次々と公共的建造物がつくられ、いよいよその威容を整えていくとともに、その建造物群を装飾する絵画の大きな需要も生み出されていた。こうした時代に画壇の寵児となったハンス・マカルトの絵画を中心に、アントン・ロマコなど異色の画家たちの作品も紹介する。
12:
第12回:世紀末ウィーンの美術(3) (松下ゆう子)
1897年にクリムトを会長として結成されたウィーン分離派と、彼らが連続して開催していく分離派展を大きな母体として、ウィーン世紀末美術は黄金時代を迎える。その斬新さのゆえ、ときには社会との軋轢を生みながらも、華々しく展開された世紀末美術の光と影をできるだけ多くの作品に即して見ていく。
13:
第13回:ウィーン映画散歩(1) ~たそがれのウィーン (飯田道子)
ウィーンは多くの国の映像作家によって映画化されてきた。ウィーンという街のもつクロスオーバーな多面性は、映画というメディアの持つ性質と似ている。様々な時代、様々な国の映像作家によるウィーンを舞台とする映画をみながら、ウィーンがどのように表象されているのかをみていく。
14:
第14回:ウィーン映画散歩(2) ~戦争とウィーン (飯田道子)
20世紀初頭のウィーンは華やかな文化の中心であると同時に、反ユダヤの街であり、ヒトラーが青春時代を過ごした街でもある。第二次大戦はウィーンにも深い爪痕を残した。戦争とウィーンをテーマとする様々な映画をとりあげてみていく。
15:
第15回:ウィーン映画散歩(3) ~ウィーンの現在 (飯田道子)
現在活躍しているオーストリア出身の映像作家たちの映画には、ウィーンが抱えている問題や日常生活、多民族の交わる街としてのウィーンの一面が切り取られている。過去2回の講義でみてきたウィーンとはまったくちがう、リアルな姿がそこには描かれている。ウィーンの現在とはいかなるものなのだろうか。
教科書  特にありません。
参考文献  最初の授業で参考文献表を配布します。
成績評価方法
割合 評価基準
試験: 0%  試験は行いません。
レポート: 60%  字数は3,000字以上とします。
平常点評価: 40%  出席状況を考慮します。
その他: 0%  特になし。

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