cheader

シラバス詳細照会

シラバス詳細照会

  • 講義要項やWebシラバスの記載内容は、登録された受講生の人数や理解度に応じて、授業開始後に変更となる可能性があります。

main start

授業情報

開講年度 2019年度 開講箇所 大学院法務研究科
科目名
法と心理学

2019年度ペーパーオプション対象科目

担当教員 菅原 郁夫
学期曜日時限 春学期  火5時限
科目区分 選択必修科目(隣接科目) 配当年次 2年以上 単位数 2
使用教室 27-303 キャンパス 早稲田
科目キー 4701010286 科目クラスコード 01
授業で使用する言語 日本語
  コース・コード LAWG687L
大分野名称 法学
中分野名称 新領域法学
小分野名称 その他
レベル 修士レベル 授業形態 講義

シラバス情報

最終更新日時:2019/01/05 13:51:29

授業概要 裁判過程において当事者等と十分なコミュニケーションを図るための基礎知識を提供したり、正確な事実認定のための科学的基礎知識を提供する。それらの点に関し、単なる知識の伝達のみではなく、ロールプレイなどの実践的、参加型の学習を通じて体得してもらうように努める。
授業の到達目標 この授業の目的は、隣接科学のとしての心理学的な視点からの学習を行うことによって、規範論的法理論と現実の社会的要請とを結びつけること、および、裁判実務の科学的合理性の観点をもたらすことを目的としている。到達目標としては以下の3つを設定する。
 
①訴訟過程において、弁護士や裁判官として、当事者等との間で十分な意思疎通をなすべく、コミュニケーション能力を高めるための基礎知識を獲得させること。
②事実認定の場面において、正確な事実を認定するための基礎知識を獲得させること。
③訴訟制度のあり方について、利用者の側に立って考える視点を身につけさせること。
授業計画
1:
第1回 法と心理学概要
「法と心理学」とはどのような学問か、および、法心理学を理解するのに必要な基本的知識を学習する。心理学の方法論、統計処理の意味についても講じる。
2:
第2回 訴訟の位置づけと当事者
一般私人がどのようなニーズのもとに訴訟制度を利用しているのか、これまで行われてきた各種の実態調査結果をもとに考える。法律家の議論と調査結果の差異を強調し,議論のきっかけとする。
3:
第3回 紛争解決のための諸理論
相対的剥奪理論、手続的公正理論など、紛争解決を考える上で示唆に富む心理学の基礎理論を紹介し、心理学的な視点からの紛争解決のあり方を議論する。
4:
第4回 訴訟へのアクセスと心理学
人々に利用しやすい訴訟制度やそれを取り囲む諸制度のあり方について、心理学ほか隣接領域の諸研究を参考に考える。とくに議論にあたっては、これまで行われてきた各種の調査結果等を参照する。
5:
第5回 リーガルカウンセリングの理論
リーガルカウンセリングの理論を中心に、法律家と一般市民との間に良好なコミュニケーションを形成することの意義と,そのための技術について検討を試みる。臨床心理や精神医学の文献も参照させ,学際的視点を示す。
6:
第6回 模擬相談者とのロールプレイ
法律相談の体験的学習のために、一般市民のボランティアに相談者役を務めてもらう模擬相談を実施する。前回の学習内容を体験的学習を通じて、復習し、その意味内容のより深い理解を図る。 ロールプレイの評価に関するレポートを課す予定。
7:
第7回 リーガルカウンセリングの技法と評価
前々回の授業で学んだことを実際の相談でどのように生かされたかについて、前回のロールプレイを評価しながら考えるとともに、相談技法のあり方を考える。
8:
第8回 交渉の心理学
交渉方法について基本的な理論を学んだ上で、認知心理学のデータを交え、交渉において人が不合理な判断を行う認知上のバイアスについて学習する。
9:
第9回 調停の心理学
ADRの位置づけに関する議論をもとに調停等において用いられる面接技法についても可能な限り検討を加える。既刊の技術書を参考に、この授業での既に行ったコミュニケーション論の応用も図る。
10:
第10回 模擬調停のロールプレイ
前回の技術論の検討を踏まえ、調停のロールプレイを実施し、その技法について分析検討する。紛争当事者役(一般市民のボランティアを予定)を相手に、調停人役を代表学生に努めてもらい、体験学習、観察学習を通じ、当事者の立場や理解と調停技術の意義を理解してもらう。ロールプレイの評価に関するレポートを課す予定。
11:
第11回 目撃証言の心理学
事実認定過程、とくに証人尋問、当事者尋問などの人証による事実認定の問題点を、証言心理学の知識を中心に、その特質を理解することに焦点を合わせ学習する。目撃証言に関する心理学実験例をできるだけ数多く示し、問題意識を喚起するよう工夫する。
12:
第12回 尋問技術と心理学
前章の人証の性質論を踏まえ、正確な証言を引き出すための尋問技術について、これまでの実務家の指摘と近時の証言心理学の成果を対比しながら検討する。また、最新の尋問技術論を紹介し、その当否に関する議論を喚起する。
13:
第13回 心証形成と心理学
訴訟での判断形成過程についての検討を行う。とくに判断過程のバイアス発生のメカニズム検討を通じ、訴訟過程における偏りのない判断形成の方法を検討する。各種の心理学実験をできるだけ多く紹介し、科学的視点からの議論を喚起するように努める。
14:
第14回 訴訟デザインと心理学
訴訟制度全体について政策形成の視点から、隣接領域の研究を参照にして、今後のあるべき訴訟制度についての議論をなす。たとえば、徹底した集中審理や計画審理の導入など、現在行われている審理方式については、比較法的な視点でだけではなく、訴訟当事者の行動形態や手続ニーズなどもあわせ検討を試みる必要がある。それらの点につき、各種の実証研究の成果や隣接諸科学の理論からの示唆をもとに、今後の方向性を検討する。
15:
第15回 総括
授業全体の総括を行う。課題を指定して、授業時間内にレポート作成してもらう。
教科書 教科書は特に指定しないが、授業前に必要な資料を示し、それら資料を読んできたことを前提に授業を進行する。
参考文献 参考文献として以下の書誌を挙げる。

菅原郁夫「民事裁判心理学序説」信山社
菅原郁夫・佐藤達哉編「目撃者の証言」(現代のエスプリ350号)
菅原郁夫・岡田悦典「法律相談のための面接技法」(商事法務研究会)
菅原郁夫・下山晴彦編「実践法律相談」(東京大学出版会)
菅原郁夫・佐藤達哉・黒沢香「法と心理学のフロンティアI、II」(北大路書房)
B・L・カトラー著(浅井千絵・菅原郁夫訳)「目撃証人への反対尋問」(北大路書房)
S・ルベット著(菅原郁夫・小田敬美・岡田悦典訳)「現代アメリカ法廷技法」(慈学社)
菅原郁夫・「民事訴訟政策と心理学」(慈学社)
菅原郁夫・山本和彦・佐藤岩夫「利用者が求める民事訴訟の実践」(日本評論社)
成績評価方法
割合 評価基準
レポート: 40% 2回×10%+1回×20%
平常点評価: 60% 授業での発言および討論への参加意欲と内容等
備考・関連URL 授業では、模擬相談と模擬調停のロールプレイを行うが、授業参加者は、仮にこの弁護士役(1人)や調停委員役(2名)に指名されてた場合も,拒否せずその役を演じることを約する者に限る。

ページの先頭へ戻る

Copyright © Media Network Center,Waseda University 2006-2019.All rights reserved.

read