cheader

シラバス詳細照会

シラバス詳細照会

  • 講義要項やWebシラバスの記載内容は、登録された受講生の人数や理解度に応じて、授業開始後に変更となる可能性があります。

main start

授業情報

開講年度 2016年度 開講箇所 グローバルエデュケーションセンター
科目名
環境とボランティア

担当教員 岩井 雪乃
学期曜日時限 秋学期  金2時限
科目区分 ユニバーシティ・スタディーズ科目 配当年次 1年以上 単位数 2
使用教室 8-B101 キャンパス 早稲田
科目キー 9S09010035 科目クラスコード 01
授業で使用する言語 日本語
  コース・コード ENVE123L
大分野名称 環境学
中分野名称 環境学および持続可能性
小分野名称 自然共生システム
レベル 初級レベル(入門・導入) 授業形態 講義
  オープン科目

シラバス情報

最終更新日時:2016/03/02 19:27:52

授業概要

 「環境を保全する」「ボランティアをする」といえば、一般的には「いいこと」と考えられている。

 しかし、本当にそうなのだろうか?

 環境は同時に資源でもあり、その利用や管理には常に複数の利害関係者がからみ合う。例えばアフリカでゾウが農作物を荒らし、時には人命を奪っているときに、観光資源や「人類の貴重な財産」としてのゾウの保護はどのようにあるべきなのか?このような現場では「守るべき環境」は固定されておらず、関係者どうしの相互関係や権力関係のなかで「求められる環境」がせめぎあう。そして、この場に入っていくボランティアもまた、関係者の一員として何らかの作用をもたらすことになる。

 この科目では、環境ボランティアの具体的な活動事例をアジア・アフリカ・日本から学びつつ、環境問題の背景にある経済や社会の構造を想像し、理解する力を養う。
 また、ゲストスピーカーの講演からは、ボランティア活動のイメージを具体化させるとともに、人間としての生き方のヒントをつかんでほしい。さらに、講義で得た知識をもとに、大学生ならではの新鮮な発想で環境ボランティアの実践につなげることが期待される。
 この講義では、担当教員およびゲストによる講義形式を基本にしつつ、毎回となりの人とペアになって意見を交換したり、グループディスカッションをする。そして、それを発表する時間も設ける。受動的に講義を聴くのではなく、自分で考え、それを人に説明する、人との議論から意見を発展させる、それを積極的に発表するといったトレーニングの場とする。

授業の到達目標 (1)複雑な環境問題の現場を多角的に理解し、メディアや報道では見過ごされがちな問題を発見する力を養う
(2)ボランティアの弱点や限界といった批判的側面も含めて、自分なりのボランティア観を構築する
(3)自分の意見を他者に説明する、他者の意見を共有する、そこから発想を発展させる力を養う
(4)本講義で得た環境に対する問題意識を、履修者それぞれの学部の専門課程での知識と結びつけられるようになる
授業計画
1:
第1回 オリエンテーション(本講義の目的と概要)

教員の自己紹介、講義の目的と概要、この講義の特色を理解する。

2:
第2回 「環境」「ボランティア」の概念を問いなおす

「環境」という言葉は、地球温暖化のような地球レベルから、ゴミ処理や汚水処理のような身近な問題まで幅広く含む。そして、それぞれのトピックに対する考え方は人によって異なる。「ボランティア」に関しても、肯定的意見だけではなく否定的なイメージをもつ人もいる。この点を確認し、この先の講義の認識を共有する。

3:
第3回 ボランティアから見える社会-地域ネコ問題-

身近な存在である地域ネコを題材に、動物との共生の在り方や、価値観の異なる利害関係者の存在を考える。

4:
第4回 日本の中山間地の現状と獣害問題

近年、日本の中山間地域の農村では、イノシシ・シカ・サルによる農作物被害が深刻化している。その背景にある日本の第一次産業の現状や都市-農村関係を学びつつ、動物との共生を考える。

5:
第5回 獣害対策のあり方を考える

獣害対策は、電気柵、駆除、個体数管理など、さまざまな手法を組み合わせて実施されているが、簡単には効果が出ない。その要因と改善方法を考える。

6:
第6回 害獣化するアフリカゾウと地域住民の生活

一般には保護動物と考えられているアフリカゾウ。しかし、実際の生息地であるアフリカの動物保護区周辺で起きていることは、多くの日本人には想像を絶する現実を学ぶ。

7:
第7回 アフリカゾウとの「共生」はどうあるべきか

保護動物であり害獣であるアフリカゾウとの「共生」はどうあるべきか?「共生」という言葉を多角的に再検討する。

8:
第8回  学生による復興支援活動 ~その可能性と課題~

大学生ボランティア団体をゲストに招き、学生視点からの「復興」の現状を学び、自分たちにできることを考える。

9:
第9回 福島の今を考える

福島で支援活動を続けるNPOの方をゲストに招き、なかなか聞こえてこない現地の方々の多様な声を学ぶ。

10:
第10回 原発災害を考える

未だに終息の目途の立たない原発事故について、多様な視点からとらえなおす。

 

11:
第11回 マレーシアにおけるフィリピン人移民問題

大学生ボランティア団体をゲストに招き、海外ボランティアの実践を学ぶとともに、マレーシアにおける移民労働者問題を考える。

 

12:
第12回 新大久保の在日外国人が抱える課題

日本にも多くの外国人が暮らしている。早稲田大学の足元である新大久保の現状を学び、日本の社会や経済の構造を再考する。

 

13:
第13回 グローバル時代における外国人労働者・移民との共生とは

外国人労働者、移民との共生はどうあるべきか?日本、マレーシア、さらに他の国の事例も交えながら考える。

14:
第14回 演劇的手法をもちいた他者理解

ボランティアをするとき、社会問題について考えるとき、相手の心情や状況を想像することは必須である。その想像力を高める手法を学生ゲストから紹介してもらう。

15:
第15回 まとめ:社会問題と向き合う思考と実践

これまでの講義の中で紹介したさまざまなボランティア活動から、自分なりのボランティア観を考察する。

見えてきた社会の課題と自分自身の生き方のつながりを考える。
参考文献 岩井雪乃 2013 「自然の脅威と生きる構え―アフリカゾウと『共存』する村」、赤嶺淳編『グローバル社会を歩く―かかわりの人間文化学』72-143頁、新泉社
『世界をちょっとでもよくしたい-早大生のボランティア物語-』兵藤智佳・岩井雪乃・西尾雄志、2010年、早稲田大学出版部
『環境倫理学』鬼頭秀一・福永真弓編、2010年、東京大学出版会
『環境ボランティア・NPOの社会学』鳥越皓之編、2000年、新曜社
『自然保護を問いなおす』鬼頭秀一、1999年、ちくま新書
成績評価方法
割合 評価基準
レポート: 70% ●期末レポート
講義から生まれた自分自身の問題意識を明確にできているか。自分自身の独創的な意見を述べているか。資料や文献の引用を使って自分の意見を説得的に説明できているか。
平常点評価: 30% ●毎回の講義後に、Course N@viから「問い」を提出する
備考・関連URL 本科目は、副専攻「社会貢献とボランティア」の選択科目である。

ページの先頭へ戻る

Copyright © Media Network Center,Waseda University 2006-2017.All rights reserved.

read